21 岐阜 鵜飼

7km     2003/08/29〜2003/08/30

 その他


 

 岐阜の鵜飼を始めて見た。長良川の左岸は、岐阜城趾の金華山。

 船は、50艘近くあるそうだ。便所付き船、便所船もあり、何も困る事はないようだ。身一つで来てとの事。

 17時50分、乗船。客は8人だった。エンジン付きの船に引っ張られ、1km程上流へ行く。水量は適量だそうだ。

 水位があと1m高くても、鵜飼は行うとの事。1m高いと、川の河原が無くなってしまい、水量は数倍、水の流速も、3倍には成るだろうと思った。

 川原に船を固定、鵜飼始め、19時45分まで、弁当の食事。ビールも冷えたものが出て、鮎は、焼き専門の船が横付けして、焼いてくれた。
 打ち上げ花火が上がると、鵜匠の乗った鵜舟が6艘、鵜に魚を追わせて、上流から下ってくる。手綱さばきが、さすが、絡まる様子がない。

 2番目の鵜舟に付いて川を下る。狩下りという。数回、鵜を船端に上げ、太くなった首を握って、はき出させていた。15匹位入っているそうだ。

 謡曲「鵜飼」を思い出した。

 下の河原に船を留め、鵜舟の総掛かりを見せると言う。6艘が川幅一杯に広がり、1艘12羽の鵜で、川一杯の網を張る格好で、魚を浅瀬に追いながら捕らせる漁法だ。

 21時頃で終わる。我らの船の際に、鵜舟が入り、鵜の取り込みなど鵜飼の終わりを見せてくれた。鵜の捕った鮎を見た。嘴でだろう、鮎はきずついているのがあった。

 鵜は腹を空かして、魚を捕り、首に巻いた縄の締め具合で、飲み込める魚の大きさがきまるそうだ。直ぐ、腹一杯に成れば、捕ってくれなくなるし、腹に入らなければ、やる気を無くすだろうし、縄の締め具合は難しいのだろう。

 賢い鵜は、鵜匠の見えない所で、小さな魚ばかり捕り、腹一杯になると、鵜匠の見える所に出て、大きな鮎を捕って、鵜匠を喜ばすんだそうだ。

 「かがり火に照らされ休まず魚追ふ鵜満腹なれば潜らぬと言う 」

 

 8/30 鵜匠の家の近くの喫茶店「鵜」で、飲み物を飲みながら、鵜匠さん所の鵜を見せて貰った。庭にある鳥小屋に25,6羽の鵜がいた。

 首を羽根の中に突っ込み寝ている鵜。話をしている鵜。広い小屋なのに、2羽ずつ、組になっている。

 

 1羽、庭に放し飼いになって居て、猫にも平気でいる。嘴が折れて、よぼよぼしていた。三十数年生きている、人間で言えば、100歳の鵜だそうだ。余生を、好きなように生きている感じ。

 小屋から元気の良いのが1羽出てきて、我らの前を歩き、池に飛び込んだ。しばらく泳いで、高い所に登り、羽根を干した。

 鵜は、人間と同じように扱われているらしい。人と暮らす鵜は子供が生まれないそうだ。補充は、海鵜を捕ってきて、鵜飼に適すように調教するんだそうだ。

以    上  TOPへ戻る