24 徳川美術館   愛知

6km       2004/04/17

その他


 

 春季特別展「能と狂言」 ーー幽玄の美 笑いの世界ーーを徳川美術館で見てきた。尾張徳川家の宝物。一見の価値在り。

 JR大曽根駅から、歩く。

 期間 2004年4月10日〜2004年5月23日

 徳川美術館

 膨大な宝物です。1つ1つが貴重な宝物であり、広く一般に公開し、我々が見ることが出来る事は、結構なことと思う。

 今まで保管してきたことにも莫大なエネルギーを費やしたと思うが、これからの維持も大変と思う。

 私も、入場券を購入し、ささやかな協力をしたつもり。

 以下の文は、記録用ですので、飛ばして下さい。

 第一展示室  武家のシンボル  武具・刀剣

 刀、鏃などの鉄の加工品が、実に綺麗に仕上げてある事を、初めて気が付いた。

 展示してある鉄砲はすべて火縄銃だった。新型の鉄砲があっても良いと思った。

 第二展示室  大名の数寄  茶の湯

 茶道具の茶碗で気に入った物があった。良し悪しは判らないが、落ち着いた色合い、お気に入りの形の茶碗だった。

 第三展示室  大名の室礼  書院飾り

 河島皇子像の画賛があった。 賛の中身は忘れたが、資料を見ていたら次のような漢詩が見つかった。

 白波の浜松が枝の手向けぐさ幾代までにか年の経ぬらむ

(白波の打ち寄せてくる浜松の、根元に捧げる道祖の神の手向け草よ。それは計算すれば幾代までも年を経て変わらぬ習慣なのであろう)

〜山斎〜
 塵外年光満ち  林間物候明らかなり  風月遊席に澄み  松桂交情を期す

 浮世を離れた山の中にも光は満ちみち 林の中は春の色どりが美しい さわやかな風、澄んだ月の光が宴席に流れこむ 松や桂にあやかり変わらない交友をつづけたいものだ

 第四展示室  武家の式楽  能

 江戸に入ってからの能面のようだった。面をよく見ると、左右の目の位置が微妙に対象でない。上下の差もある。そのくせ、少し離れてみれば、ごく普通の愁いを含んだ面になったり、怒って狂った顔になったりしていた。

 第五展示室  大名の雅  奥道具

 大名の使用した屏風 、蒔絵の調度品。これを維持するために、多量のエネルギーを使った事だろう。だから今に伝わっていると言える、などと思いながら見る。

 第六展示室  王朝の華  源氏物語絵巻

 源氏物語絵巻の複製の展示。秋に本物の公開があるようだ。

 
 
 企画展  能と狂言

 能曲を掲げ、その使用する面、装束などを説明してあり、良く理解出来た。

 式三番 翁

 室町時代の能面 父尉  白式尉 黒式尉。狩衣、直垂などの装束

 一番目物(脇能) 神々の世界を舞う。神社当を讃え、神が泰平を寿ぐ能。

 能曲 「養老」 養老の滝の話。

 能面 小尉 邯鄲男 装束 狩衣(上着)

 二番目物(修羅能) 武将の運命。負け戦が多い。勝修羅は三番のみ(箙、屋島、田村)。

 能曲 「 頼政」 源三位頼政 以仁王を奉じ平家追討を図るが、宇治平等院で扇を敷き、自害する。扇の芝と言う。現在もある。

 能面 頼政 装束 厚板(絹の厚みのある織物の小袖)

 三番目物(髷能) 幽玄の世界。女の霊、草木の精などの優美な能。

 能曲 「松風」 在原業平の兄、行平が須磨で海士の姉妹、松風村雨と仲良くなった話。

 能面 深井 小面 装束 長絹(長絹で作った上着) 水桶

 能曲 「羽衣」 三保の松原の天女の話。

 能面 増 近江女 装束 長絹 縫箔 唐織(これらも女の表着)

 その他 能面 中将 檜垣女 装束 唐織(きらびやかな織物の表着、女の装束)

 四番目物(狂い) 様々な物語。狂女 怨霊の話。

 能曲 「葵上」 六条御息所が嫉妬で、源氏の正妻葵上を呪い、後妻打ち(うわなりうち)する話。

 能面 般若 装束 縫箔 摺箔  打杖

 能曲 「隅田川」 人さらいに掠われた子を隅田川に尋ね当てるが、既に死んでいた。狂った女の話。

 能面 曲見 装束 水衣 縫箔 

 その他 能面 痩男 痩女 泥眼 

 五番目物(切能) 鬼物 鬼、鬼畜、天狗などの霊が舞を舞う話。

 能曲 「 舟弁慶」 義経一行が、大物浦(現在の尼崎、阪神大物駅辺り)から西国に逃げようとするが、平知盛の霊が出て、嵐に遭い元の大物浦に吹き返される話。

 能面 鷹 装束 厚板 側次 半切

 能曲 「石橋」 三河の国に関わりを持つ大江定基、後の寂昭法師が、入唐して清涼山に来て石橋を渡ろうとした時、樵が出て来て容易には渡れないと言い、暫く待てと言う。やがて言うとおりに獅子が出て来て獅子舞を舞う。天下泰平のめでたさを万歳楽千秋楽に舞収めるすじ。

 能面 獅子口 装束 法被 唐織

 謡本、小鼓、大鼓、太鼓、笛の楽器。腰帯、鬘帯、扇などの小道具
 狂言 笑いの世界。
 狂言の稀曲「唐人相撲」

 装束 唐人の相撲装束 小物

 動物の狂言「釣狐」

 狂言面 狐 伯蔵主

 動物の狂言「狸腹鼓」

 狂言面 尼 狸

 さまざまな狂言面・狂言装束・小道具

 狂言面 夷 大黒 乙 祖父 賢徳 焼印 武悪 うそふき 毘沙門 登髭

 

以    上  TOPへ戻る