16 室生古道 仏隆寺 カトラ峠 西光寺 室生寺   奈良

11km       2003/10/05

低い山登り・峠越えへ


 

 近鉄榛原駅から、高井までバスに乗った。今日は、近鉄の企画による、歩きの日だったようで、沢山の人達と一緒。歩き出しが10時過ぎだったので、しんがりだったらしく、主催者 である若者が、道に貼り付けてある道案内を剥がしながら案内してくれるのに付いて歩くことになった。歩く人は、大阪の人がほとんどだった。
 バス停から、直ぐに上り坂。高井は室生古道、伊勢街道の面影が残っている集落とのこと。暫く登ると、右、旧伊勢街道の表示があった。此方を行くと、千本杉に行くとのことで、みんな一緒に、伊勢街道を登ることにした。
 急な登りが続く途中に、元旅篭と言う、杉本家の建物があった。旅篭らしくない、たたずまいと見えた。
 千本杉があった。井戸の廻りにあった杉が、集まって1本になっている、樹齢600年と説明があった。

 千本杉の株元には、少し凹んだ所があり、今は枯れている古い井戸とのこと。杉が自然に水を集める作用を利用した日本最古最大の井戸杉ではないかと言う人もいるそうだ。もちろん、地元の人々は、大切にお参りして見える。

 堂々たる構えの茅葺きの農家があった。伊勢街道と別れ室生古道に入る。

 「ひなびたる室生古道の田舎家のガラス戸の前彼岸花咲く」

 「週末は風雨強く新緑の室生の古道歩みそこなう」

 30分程歩くと、登りの段々畑の向こうの高台にお寺が見えてきた。仏隆寺だ。山門までの長く続く石段のあたりは、彼岸花が盛りを過ぎたとは言え、赤い塊となって見える。その廻りで、弁当を広げる沢山の人々があった。

 カトラ峠までは、きつい上り坂だから、登ってから飯にしようと言った主催者である若者の言に従うことにした。

 仏隆寺お参り。本堂の隣に、大和茶発祥伝承地の石碑があった。
 また、隣には、お寺を守る、白岩神社があり、石を積んだ石室があった。堅恵上人の墓で、中に古い五輪塔があった。重文だそうだ。
 境内から見下ろすと、水車小屋が見えた。観光用の水車だろう。カトラ峠までの坂を登る。草は刈られ、歩き安い道にしてくれてあった。
 峠に、行者像石仏の居る小さな祠があった。木が茂り、見通しの利かない峠。屋根のある休み處で昼飯を食う。この頃になると最初一緒だった人達はバラバラになっていた。
 下りの道は、林道として開発され、工事中。雪になる前に完成し、来年からは舗装道路に成っているだろう。30分ほどで、衣掛松のある腰折地蔵のお堂に着く。
 西光寺お参り。際に枝垂れ桜の木があり、花が咲けば、美事だろう。仏隆寺にも、桜の巨木があった。
 室生の里の人家が、まわりの景色にとけ込み落ち着いた山奥の集落を成していた。
 太鼓橋を渡り、表門、赤い仁王門を通り、女人高野室生寺お参り。
 きつい上り坂、よろい坂を登ると、金堂、弥勒堂があり、お参り。
 少し奥に、本堂と五重塔。塔は、台風で倒れた古木で、壊れたが、元に復旧し、鮮やかな色彩に彩られていた。倒木の根が、斧で綺麗に整形されて、きらきら光っていた。
 奥の院の階段を登る。御影堂、常燈堂をお参り。
 近鉄の歩く人達は、室生寺は寄らないで、大野まで歩くとのこと。私は、バスで室生口大野駅へ向かう。途中、大野寺、摩崖仏による予定であったが、久しぶりの山道で参ってしまい、パスとした。又来よう。
 

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