4 壺泉会大会   愛知

名古屋能楽堂       2004/06/27

舞台美術館の鑑賞


 

 泉嘉夫師の主催する壺泉会を拝見してきた。  以下敬称省略しました。
 能 「半蔀(はじとみ)」

前シテ: 里女=加藤春枝
後シテ:夕顔女=加藤春枝
ワキ:僧=高安勝久
アイ:所の者=野村小三郎
囃子方:笛=竹市学、小鼓=柳原冨司忠、大鼓=筧鉱一
地謡:泉泰孝ほか

 源氏物語「夕顔の巻」による。他に「夕顔」という曲があるが、「半蔀」と姉妹曲になる。「半蔀」は「半蔀夕顔」、「夕顔」を「源氏夕顔」とも言う。

 3番目物の静かな淑やかな能。謡方、動作、テンポすべて丁寧にゆったりである。

(すじ)紫野雲林院の僧が一夏の間、雲林院で、立花供養をしていると1人の女が出て来て白い花を供えた。花の名を尋ねると、夕顔の花と答え、素性を尋ねると五条辺りの者とだけ答えて花の影に消え失せる。(夕顔の上又は夕顔の花の幽霊と見て良い)

 アイ (所の者)が舞台に入り、ワキと問答を始める。

 夕顔の上について聞くと、所の者が詳細に説明してくれる。(この時間は、シテが衣裳替えに使う)

 所の者も去り、舞台に作り物が出る。舞台は五条夕顔の家辺りと変わる。

 ワキは五条に来てみると、荒れ果てた一軒の家に夕顔の花が咲いていた。源氏物語の昔を偲んでいると半蔀を押し上げて1人の女が現れる。

 

 源氏がこの家で夕顔の上と契りを結んだ事や、その時咲いていた夕顔の花がその縁となった事など話、舞を舞っていたが、明け方に再び半蔀の内に入り消え失せ、僧は目が覚める。

 この女は、幽霊であるが、夕顔の上と見ても良いし、夕顔の花の精でも良い。

 夕顔の上には、源氏と会った時、既に、女の子がいた。教科書には、面は、若女又は深井、小面となっている。

 若女は若い娘、小面は少女、深井は少し年増(昔は20歳過ぎれば年増と言われた)。面は何を使ったか聞けなかった。

素謡 高砂 長谷川惇雄

素謡 玄象 倉田一郎

素謡 羽衣 乾昌博

素謡 盛久 長屋文裕

素謡 弱法師 西村穣

素謡 景清 高杉嘉彦

素謡

 鸚鵡小町 加藤定子

素謡

 木賊 福島雄一郎

舞囃子 砧 内藤悦子

舞囃子 芭蕉 峯ゆき

舞囃子 花筺 下川勢津子

舞囃子

 老松 石川晴子

舞囃子

 花月 中川真澄

舞囃子

 舎利 泉雅一郎 泉泰孝

仕舞

 鮎の段(國栖) 泉嘉夫

 

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